マーケティング初心者でも大丈夫。4Pを使えば、アイデアが“ビジネス”になる!

ビジネス言語

4Pって聞いたことありますか?

変な事考えてはいけませんよ。
※P=プレイではありません。
ビジネス戦略の型の一つです。

マーケティングを勉強し始めると、まず出てくる言葉のひとつが「4P」です。

「4つのP?なんだかよくわからないし、自分には関係なさそう…」と思う方も多いかもしれません。

でも、実はこの4P、私たちが日常で目にしているあらゆるビジネスや商品、サービスに深く関係している、マーケティングの“超・基本”なんです。

たとえば、
あなたがコンビニで買ったおにぎり。

ネットでポチッと注文したTシャツ。

カフェでふと頼んだラテ。

これらすべてに「4P」がしっかり使われているんです。


そもそも「マーケティング」って何?

そもそもマーケティングってなんでしょうか?よく「売るための技術」と言われますが、もう少し本質的に言えば、

「お客さんが【欲しい!】と思う商品やサービスをつくり、それをスムーズに届けて買ってもらう仕組みづくり」

とも言えます。

つまり、マーケティングは“売る”ことだけでなく、“どうやって欲しがってもらうか”を設計する考え方なんです。

そして、その仕組みを設計するのに欠かせないのが「4P」なんです。


4Pとは何か?

4Pとは、以下の4つの英単語の頭文字をとった言葉です。

  1. Product(製品・サービス)

  2. Price(価格)

  3. Place(流通・販売場所)

  4. Promotion(販促・宣伝)

これらのPをバランスよく、かつ効果的に組み合わせることで、「売れる仕組み」が完成します。


4Pの例:スターバックスで考えてみよう

たとえば、みんな大好きスターバックスで考えてみましょう。

  • Product(製品):こだわりの豆を使ったコーヒー、季節限定のフラペチーノ、居心地のよい空間など。

  • Price(価格):コンビニより高いけど「高くても納得できる価格帯」。

  • Place(場所):駅前、オフィス街、大学近くなど、ターゲットに合った立地。

  • Promotion(販促):SNSでの投稿、季節ごとのキャンペーン、店員さんの丁寧な接客もプロモーションの一部!

このように、すべてのPがしっかり連動しているからこそ、「また来たい」と思わせてくれるのです。


一つでも欠けると…?

では、4Pのうち1つでも欠けるとどうなるでしょうか?

たとえば、どんなに素晴らしい商品(Product)でも、

  • 適切な価格(Price)でなければ売れないし、

  • 買いやすい場所(Place)になければ手に取ってもらえないし、

  • 知ってもらうための宣伝(Promotion)がなければ存在すら気づかれません。

まさに、4Pは“車の4つのタイヤ”のようなもの。どれか1つでも欠けていたら、ビジネスは前に進まないのです。


4Pは誰にでも関係ある!

「自分はビジネスをしていないから関係ない」と思っていませんか?

でも実は、SNSで何かを発信したり、フリマアプリでモノを売ったり、趣味の作品をネットで紹介したり——そうしたすべての行動にも、4Pの考え方は活かせるんです。

あなたが何かを「伝えたい」「知ってほしい」「選んでほしい」と思うなら、その裏にある4Pの仕組みを知っておいて損はありません。


これから4Pを深掘りしていきます!

この記事では、まず「4P」の全体像とその重要性をお伝えしました。

次回以降は、それぞれのPを1つずつ取り上げて、初心者でもわかるように、実例や応用も交えて解説していきます。

  • Product(商品・サービス)

  • Price(価格)

  • Place(流通・販売場所)

  • Promotion(販促・宣伝)

    1. 4Pって聞いたことありますか?
    2. そもそも「マーケティング」って何?
    3. 4Pとは何か?
    4. 4Pの例:スターバックスで考えてみよう
    5. 一つでも欠けると…?
    6. 4Pは誰にでも関係ある!
    7. これから4Pを深掘りしていきます!
  1. 2. Product(製品・サービス)〜“誰に何を届けるか”の原点
    1. Productは「モノ」だけじゃない
    2. なぜProductが重要なのか?
    3. Product設計で考える3つの視点
    4. 実例1:ダイソンの掃除機
    5. 実例2:無印良品の世界観商品
    6. 応用:あなた自身の商品を考えてみよう
    7. よくあるNGなProduct設計
    8. Productは「誰かのために作る」という意識
  2. 3. Price(価格)〜“高い・安い”だけじゃない、心を動かす値付けの話
    1. 「価格」は単なる数字じゃない
    2. 安ければ売れる…は本当?
    3. 価格が与える“心理的な影響”
    4. 価格設定における3つの基本戦略
    5. 実例:Apple製品が高くても売れる理由
    6. 応用:あなたの商品に価格をつけるとしたら?
    7. よくあるNG価格設定
    8. 「価格」は“あなたの商品を語る言葉”でもある
  3. 4.Place(流通)を最適化する
  4. 5. Promotion(販促・宣伝)〜“伝え方ひとつ”で売れ行きが変わる理由
    1. 伝えなきゃ、始まらない!
    2. Promotionの誤解:広告だけじゃない!
    3. 有名ブランドがやってる販促の工夫
    4. あなたの商品を広める7つの販促手法
    5. 応用:販促をデザインする思考法
    6. よくある販促の落とし穴
    7. まとめ:Promotionは“伝える”ではなく“届かせる”技術
  5. 6. 4Pの組み合わせが「売れる」を生み出す!実践活用ガイド
    1. 4Pは“独立した4つ”ではない
    2. たとえば、カフェを開くなら?
    3. 4P連携のチェックポイント
    4. 実例:無印良品の4P戦略
    5. あなたの4Pを作ってみよう!
    6. 商品開発に活かせる4Pの応用例
    7. 「4P思考」はあなたのビジネスの設計図になる

2. Product(製品・サービス)〜“誰に何を届けるか”の原点

Productは「モノ」だけじゃない

「Product(製品)」というと、パッと思いつくのはおにぎり、スマホ、化粧品などの“モノ”でしょう。

でも実は、Productには「サービス」や「体験」も含まれるんです。

たとえば、

  • 美容室のヘアカット

  • スマホゲームのアプリ内課金

  • 結婚式のプロデュース

これらも立派なProduct。つまり「お客さんが価値を感じてお金を払う対象」すべてがProductといえます。

「体験」もProductに含まれると考えると、YouTuberの動画コンテンツ、オンライン講座、旅行ツアー、さらにはコンサルティングまで、すべてマーケティングの対象になります。


なぜProductが重要なのか?

Productは4Pの中でも最も中心的な存在です。なぜなら、どんなに価格や宣伝がうまくても、そもそもの「商品そのもの」に魅力がなければ買ってもらえないからです。

たとえば、

  • 味が微妙なラーメン店は、いくら安くしてもリピートされない

  • 中身が空っぽのスマホアプリは、いくら広告を打っても継続利用されない

逆に言えば、「良いProductさえ作れれば、売るのは簡単」だとさえ言われます。


Product設計で考える3つの視点

  1. 誰に届けたいのか(ターゲット)

  2. どんな価値を提供するのか(ベネフィット)

  3. 他と何が違うのか(差別化)

これらは「商品コンセプト」を作るときの土台です。

1. ターゲット(誰に)

「みんなに売りたい」は、実は誰にも響かないことが多いです。
商品は「ある特定の人」をイメージして作った方が魅力的になります。

例:

  • 30代の働く女性

  • 子育て中のパパママ

  • 推し活中のZ世代

ターゲットが明確になることで、言葉の選び方やデザイン、提供方法まで変わってきます。

2. ベネフィット(どんな価値を)

「機能」ではなく「効果」に注目するのがポイントです。

例:

  • ×:このマットレスは厚み10cmです

  • ○:このマットレスは腰痛の朝が楽になります

「それを使うとどうなるか?」を想像できると、購買意欲がグッと高まります。

3. 差別化(何が違うのか)

競合が多い中で、どうすれば「選ばれる商品」になれるか?

差別化のポイント:

  • デザイン性

  • 限定性(数量・期間)

  • ストーリー(開発秘話など)

  • ブランド感や世界観

「他と何が違うの?」に明確に答えられるProductは強いです。


実例1:ダイソンの掃除機

ダイソンの掃除機は、まさにProduct戦略の成功例です。

  • 高価格でも“吸引力の変わらない”という明確な価値

  • 他社にはないサイクロン式の技術

  • デザイン性もあり、家に置きたくなる見た目

高いけど欲しくなるのは、「技術力」×「デザイン」×「ストーリー」がしっかり設計されているからです。


実例2:無印良品の世界観商品

無印良品は「主張しない美しさ」という独自の価値観で商品を作っています。

  • 誰に:シンプルな生活を好む人

  • 価値:どんな部屋にも合い、飽きずに使える

  • 差別化:デザイン・素材・価格のバランス

“機能”よりも“感じる価値”を大切にしたProductの代表例です。


応用:あなた自身の商品を考えてみよう

もしあなたが、ハンドメイドアクセサリーを作っているとします。
Productを考えるときは、

  • どんな人に届けたい?(例:20代女性、推し活中の人)

  • どんな価値がある?(例:世界に1つだけのカスタム可能)

  • 他と何が違う?(例:石の色を推しカラーにできる)

このようにProductを設計することで、ただの“モノ売り”から、“想いを届けるビジネス”に変化します。


よくあるNGなProduct設計

  • 「自分が売りたいもの」を優先しすぎる

  • ターゲットがぼんやりしている

  • 他と違うポイントが見えない

こうなると、せっかくいいモノでも埋もれてしまいます。
だからこそ、“誰かのため”という目線が大切です。


Productは「誰かのために作る」という意識

Productを考えることは、自分が何を作るかを考えるだけでなく、 「その人にとってどんな価値があるか」を考えること。

あなたの商品やサービスが「誰の、どんな悩みを、どう解決するのか?」を言葉にできれば、すでにマーケティングは半分成功しています。

次項は、そんなProductに対して「いくらで売るか?」を考える「Price(価格)」について、深掘りしていきます。

3. Price(価格)〜“高い・安い”だけじゃない、心を動かす値付けの話

「価格」は単なる数字じゃない

「この商品、ちょっと高いな…でも欲しい!」

「え、安すぎて逆に不安…」

このように、人は価格に対してただ数字を見るだけでなく、そこから「価値」や「信頼感」を感じ取っています。

つまり、価格は“メッセージ”でもあるのです。

価格設定は、単に「利益を出すための手段」ではなく、ブランドの印象や、商品のポジショニング、売れ方そのものを左右する重要な戦略のひとつ。


安ければ売れる…は本当?

「安ければ売れる」は一見正しそうに見えますが、実際にはそれだけでは難しいのが現実です。

例1:高級チョコレート vs スーパーの板チョコ

  • 板チョコ:100円 → 安い、でも“特別感”は少ない

  • 高級チョコ:1粒500円 → 高いけど“特別なプレゼント”になる

チョコの原価はさほど変わらなくても、「高い=良いもの」という認識をうまく活用することで、より魅力的に見せられるのです。


価格が与える“心理的な影響”

価格は心理にも大きな影響を与えます。これを「価格心理」と呼び、マーケティングの現場ではよく使われるテクニックがあります。

・お得感を出す「アンカリング効果」

最初に高い価格を見せてから安い価格を提示することで、安く感じさせる手法。

例:

  • 通常価格 12,000円 → 今だけ 8,800円!

  • → 実際は8,800円が適正価格でも、お得に見える!

・端数価格で“安く感じさせる”

  • 1,000円 → 980円 にすると、心理的に“安くなった”と感じる(これを「価格の魔法」とも)

  • 99円、990円などはよく使われる

・無料との組み合わせで価値を高める

  • 商品A:3,000円

  • 商品B:2,000円 → 今だけAを買うとBが無料! → Bを単体で売るよりも、セットで“お得に見せる”戦略


価格設定における3つの基本戦略

  1. コストベース価格:原価に利益を上乗せする

  2. 競合ベース価格:他社との価格比較で設定

  3. 価値ベース価格:お客様が感じる価値に合わせて設定

例:

  • コーヒーショップでの価格設定:

    • コストベース:原価100円 → 利益100円 → 販売200円

    • 競合ベース:近隣が350円なら自店は320円で勝負

    • 価値ベース:こだわりの豆+静かな空間 → 500円でも納得される

売上=価格 × 数量 なので、「価格を上げる」ことも「数を増やす」ことも、戦略的に考える必要があります。


実例:Apple製品が高くても売れる理由

Appleの製品は、同じスペックの他社製品に比べて明らかに高価格です。それでも売れるのは、

  • デザインの美しさ

  • 直感的な使いやすさ

  • ブランドへの信頼

  • 周辺機器・エコシステムとの連携

つまり、「価格以上の価値」を感じてもらえるからこそ成立しているのです。


応用:あなたの商品に価格をつけるとしたら?

たとえば、あなたが作ったハンドメイドキャンドル。

  • 原価:材料費500円、梱包100円 → 合計600円

  • コストベースで考えるなら → 1,200円(利益2倍)

  • 競合を見ると → 同じような商品が1,500円前後

  • 自分のキャンドルには「香り」「色味」「パッケージ」にこだわりがある → 価値ベースで2,000円に設定

その上で、

  • 初回限定セットで“お得感”を出す

  • プレゼント用ラッピングを無料でつける

  • 数量限定で“希少性”をアピール

など、価格の見せ方にも工夫を加えることで、実際に「高くても売れる」仕組みをつくれます。


よくあるNG価格設定

  • 原価からしか考えていない

  • 安くしすぎて利益が出ない

  • 他と比べて高いけど、価値が伝わっていない

こうした状態では、売れても疲弊するだけ。価格には「利益」「価値」「メッセージ」の3つを意識することが重要です。


「価格」は“あなたの商品を語る言葉”でもある

価格とは単なる数字ではなく、 「この商品にはこれだけの価値があるんですよ」というメッセージでもあります。

あなたのサービスや商品の価格が、「安いから買われた」ではなく「高くても選ばれた」ものになるように。そんな価格設定を目指してみましょう。

次回は、あなたの商品を「どこで・どうやって届けるか?」を考える「Place(流通)」について深掘りしていきます!

4.Place(流通)を最適化する

どこで売るか?が“選ばれる確率”を左右する

どんなに良い商品でも、手に入れる場所が不便だと購入にはつながりません。
「店舗で買えるのか?」「スマホで注文できるのか?」「すぐに届くのか?」
その“流通の体験”そのものが、顧客の満足度を大きく左右します。

最近では、ネットとリアルを組み合わせる「オムニチャネル戦略」も一般的になってきました。

売り場はただの「置き場所」ではなく、「お客さんとの接点」として設計するべきなのです。

実例1
冷凍スイーツを“自販機販売”で全国展開し売上急増

都市部の一等地に出店できない小規模メーカーが、駅や商業施設に冷凍スイーツの自動販売機を設置。
「深夜でも買える」「出勤前にサッと買える」など、24時間対応の強みがSNSで話題に。
都心だけでなく地方展開にも成功し、短期間で販売数が倍増。

→ 顧客のライフスタイルに合った「流通の形」があれば、場所は関係なく売れる。

実例2
ローカル産直品を“ECサイト+道の駅”の組み合わせで販路拡大

地域の農産物を販売するNPOが、「道の駅販売+ネット販売」のハイブリッド戦略を実施。
観光客には現地で手に取れる楽しさを提供し、帰宅後はECサイトでリピート購入が可能に。
「その場での体験」と「あとからの便利さ」の両立により、リピート率が大幅アップ。

→ オフラインとオンラインの接点をつなげることで、継続的な関係づくりに発展。

実例3:町工場が“ふるさと納税サイト”を販路として活用し全国から注文獲得

地元だけでしか知られていなかった手作り包丁を、ふるさと納税サイトに出品。
「地元に行かなくても応援できる」「レビューが参考になる」と購入者が増加。
ブランド認知も全国に広がり、テレビ取材をきっかけに百貨店との提携へ発展。

→ 「買いたい場所」に商品があることで、出会うチャンスは一気に広がる。

問いかけのヒント:

– あなたの商品は、お客さんにとって“どこで買えるのが最も自然”ですか?
– 購入のための導線が、途中で迷子になるような構造になっていませんか?
– 販売チャネルが偏っていないか?顧客の導線に合っているか?

流通とは「置き方」ではなく、「出会わせ方」です。

5. Promotion(販促・宣伝)〜“伝え方ひとつ”で売れ行きが変わる理由

伝えなきゃ、始まらない!

どれだけ素晴らしい商品を作っても、 どれだけ戦略的に価格を決めても、 どれだけ売り場を工夫しても……

お客さんにその存在が伝わらなければ、買ってもらうことはできません。

つまり「Promotion(販促・宣伝)」とは、

商品の魅力を正しく・効果的に伝えるための“架け橋”

のようなものなのです。


Promotionの誤解:広告だけじゃない!

「販促って広告のことでしょ?」と思われがちですが、実際はもっと広い意味を持ちます。

たとえば:

  • 店頭のポップ

  • SNS投稿

  • クチコミやレビュー

  • メールマガジン

  • YouTube動画

  • サンプリングや無料体験

  • 接客や声かけ

これらすべてが、広い意味でのPromotionに含まれます。


有名ブランドがやってる販促の工夫

・スターバックス:

季節限定メニューの告知をSNSで発信し、ユーザーがシェアしたくなるデザインとネーミングで話題化。

・ユニクロ:

TVCMだけでなく、YouTubeやアプリでのタイムセール告知も活用。会員登録を促進する仕掛けが豊富。

・コカ・コーラ:

キャンペーンに名前入りボトルを登場させ、「写真を撮ってSNSに投稿したくなる仕掛け」で拡散。


あなたの商品を広める7つの販促手法

  1. SNS発信(Instagram/X/TikTokなど)

    • ビジュアル映えする商品は特に効果的

    • ハッシュタグやストーリーで認知を広げる

  2. LINE公式アカウント

    • セール情報や新商品のお知らせを直接届けられる

    • クーポン配布や抽選も人気

  3. ポップやチラシ

    • 実店舗では「手に取るきっかけ」になる重要アイテム

    • 商品のベネフィットをわかりやすく記載

  4. レビュー・口コミ投稿促進

    • 実際に買った人の声は、何よりの信頼材料

    • 「レビューで次回5%オフ」など仕組み化が効果的

  5. 無料体験・試供品配布

    • 体験してもらえれば、リピーターになりやすい

  6. 動画での紹介

    • 使用方法、こだわりポイントを“動き”で伝えられる

    • YouTubeやリール動画、ライブ配信など

  7. ストーリーを語る

    • 「なぜこの商品を作ったのか」

    • 「どんな人に使ってほしいのか」

    • 感情に訴えることで“共感”を生みやすい


応用:販促をデザインする思考法

販促は、「自分が言いたいことを言う」場ではなく、

「お客さんが知りたいこと・感じたいことを、どんな形で伝えるか?」を考えることがポイント。

例:

あなたが「手作りジャム」を販売しているとします。

  • SNS投稿だけでなく、「採れたての果物の収穫風景」動画を出す

  • ラベルに「おばあちゃん直伝のレシピです」と書く

  • 試食販売では、パンとの相性を伝える一口サイズで提供

こうした工夫が“商品以上の魅力”を届けてくれるのです。


よくある販促の落とし穴

  • 1回きりで終わってしまう

  • 「伝えたいこと」ばかりで「相手の知りたいこと」が抜けている

  • SNSだけに頼っている(リアルも使うべき)

  • 複数の施策がバラバラで一貫性がない

販促こそ、「戦略」×「継続」×「ストーリー」が大切です。


まとめ:Promotionは“伝える”ではなく“届かせる”技術

Promotionとは単なる宣伝ではなく、 「あなたの想い」と「お客さんの心」をつなぐ“翻訳”のようなもの。

  • どんな魅力を

  • どんな言葉で

  • どんな手段で

  • 誰に届けるのか

これを考えることが、売れるための“最後の一押し”になります。

これで4Pすべてがそろいました! 次回は「4Pをどう組み合わせて実践に落とし込むか?」についてまとめていきましょう。

6. 4Pの組み合わせが「売れる」を生み出す!実践活用ガイド

4Pは“独立した4つ”ではない

ここまで読んで、「4Pの意味はわかった。

でも実際どうやって活かすの?」と感じた方も多いはず。

答えはシンプルです。

4Pは“組み合わせて”こそ、本当の力を発揮します。

まるで料理のレシピのように、材料(4P)をバランスよく使い分けることで、「売れる仕組み」が完成するのです。


たとえば、カフェを開くなら?

想像してみてください。あなたがカフェをオープンすることになったとします。

  • Product(商品):自家焙煎のコーヒーと手作りスイーツ

  • Price(価格):平均単価700円、ちょっと贅沢な価格設定

  • Place(場所):駅から5分の静かな路地裏

  • Promotion(販促):インスタで世界観を発信+季節限定メニューで話題づくり

これらをバラバラに考えるのではなく、一貫した「世界観」や「体験」をどう作るか? という視点で4Pを設計することが重要なのです。


4P連携のチェックポイント

  • 商品と価格のバランスは取れているか?

  • 販売場所はターゲットと一致しているか?

  • 宣伝のトーンは商品とズレていないか?

たとえば「高級志向のハンドクリーム」を1本1,500円で販売するなら:

  • 高級感のあるパッケージ(Product)

  • デパートやセレクトショップで販売(Place)

  • 美容意識の高い30代女性をターゲットにした雑誌広告(Promotion)

  • 適正価格で“自分へのご褒美”と感じてもらえる価格帯(Price)

すべてがズレなく噛み合っているからこそ、「これ、私にぴったり」と感じてもらえるのです。


実例:無印良品の4P戦略

  • Product:無駄を削ぎ落としたシンプルなデザイン

  • Price:安すぎず高すぎない絶妙な価格設定

  • Place:街中・商業施設・ネットショップと幅広い展開

  • Promotion:過度な広告はせず、ストーリー性や世界観重視

4Pが「同じ方向」を向いているからこそ、ブレないブランドとして長く支持されているのです。


あなたの4Pを作ってみよう!

最後に、ぜひ自分の商品やサービス、または夢のビジネスを想像しながら、4Pを書き出してみましょう。

まずは「Product(商品)」。たとえば「国産素材100%のハンドメイド石けん」のように、どんな商品・サービスなのかを簡潔に書いてみてください。

次に「Price(価格)」。
例としては「1個880円。初めての方向けに、お試し用の500円セットも用意」など、単なる値段ではなく戦略的な価格設定を意識しましょう。

続いて「Place(販売場所)」。
たとえば「BASEの自社サイトで販売し、週末には地元のマルシェにも出店」といったように、商品をどこでどのように届けるかを具体的に考えてみましょう。

そして最後に「Promotion(宣伝方法)」。
例として「Instagramで製造風景をストーリーで紹介し、商品のこだわりを発信」など、お客さんとのつながり方・伝え方を意識してください。

実際に紙やノートに書き出してみることで、自分でも気づいていなかった強みや課題、新しいアイデアが見えてくるかもしれません。


商品開発に活かせる4Pの応用例

ここでは、これから商品やサービスを開発しようとしている方に向けて、4Pをどう使えばよいか、具体的な応用例をいくつか紹介します。

【例1】自宅で作るオリジナルクッキー販売

  • Product(商品):保存料を使わず、季節の素材で作った手作りクッキー。見た目もかわいく、プレゼント需要も想定。

  • Price(価格):6枚入りで800円。お試しセットは3枚入りで500円に。

  • Place(販売場所):minneやCreemaなどのハンドメイドマーケット、地元マルシェでも週末販売。

  • Promotion(宣伝):Instagramでクッキーができる過程や、ラッピング例を動画で発信。「おやつ時間がちょっと幸せになる」をテーマに共感を得る。

【例2】シニア向けのスマホ講座サービス

  • Product:スマホ初心者のシニア世代向けに、写真の撮り方・LINEの使い方を丁寧に教える90分の対面講座。

  • Price:初回1,000円。継続コースは月3,000円で月2回まで参加OK。

  • Place:地域の公民館やカフェの一角を借りて実施。オンライン講座も後々導入予定。

  • Promotion:地域の掲示板・回覧板・郵便ポスティング・地元FMなど「ネットを使わない層」に向けた告知を展開。

【例3】若年層向けのアクセサリー通販

  • Product:トレンド感のある個性的なアクセサリー。推し活・地雷系・韓国っぽなどスタイル別に展開。

  • Price:イヤリング1,280円〜。セットでお得なまとめ買いキャンペーンも。

  • Place:BASE+Instagramショップ。配送は匿名配送にも対応。

  • Promotion:TikTokやInstagramでファッションコーデとセットで紹介し、「つけると世界観が完成する!」という打ち出し方で訴求。


このように、商品を作る前に4Pで設計しておくと、ターゲットやコンセプトがぶれにくくなるのが大きなメリットです。

それでは最後に、これまでの内容をまとめましょう。

「4P思考」はあなたのビジネスの設計図になる

4Pは、単なる“理論”ではありません。

  • 商品開発のアイデアに悩んだとき

  • 値段設定で迷ったとき

  • どこで売るか困ったとき

  • 広め方に行き詰まったとき

そんなときに、4Pを地図のように活用してみてください。

「どうすればお客さんにちゃんと届いて、選んでもらえるか?」 この問いに、4Pはきっと答えてくれるはずです。

あなたの挑戦を応援しています!

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